【故事成語】钱可通神( qián kě tōng shén )

钱可通神( qián kě tōng shén ):意味

「钱可通神」( qián kě tōng shén )は、「地獄の沙汰も金次第」という意味になります。

ただ、日本語の地獄の沙汰も金次第という言葉は悪い意味だけでなく良い意味でも使われるようなので、日本語のニュアンスとは若干違うのかもしれません。

ただ、金さえあればどうにかなる、お金には恐ろしい(おっカネェ)力があるという意味では基本的には同じだと思います。

钱可通神( qián kě tōng shén ):あらすじ

唐の時代、賄賂を受け取らなければ鬼神から災いを受けてしまうと恐れた官吏が、ついには銭十万貫の賄賂を受け取ってしまったという話。

钱可通神( qián kě tōng shén ):故事

唐の時代、張延賞という官吏がいました。

ある時、彼はとある事件が長い間ずっと審理されていないことに気付き、10日以内に速やかに結審するように命令しました。

すると、次の日の朝、自分の机の上に一枚の紙が置いてあるのに気付きました。

そこには「三万貫を差し上げますので、この件についてはどうか目をつぶって頂きたい」と書いてありました。

これに激怒した彼は紙を破り捨て、今度は5日以内に結審するように命令しましたが、その次の日もまた机の上に紙が置いてありました。

そこには「五万貫を差し上げますので、この件についてはどうか目をつぶって頂きたい」と書いてありました。

これにまた激怒した彼は、今度は2日以内に結審するように命令しました。

また次の日の朝、彼は自分の机の上に置かれている紙を見ると、そこには「銭十万貫」の四文字が書いてありました。

それを見た彼は、その後、その事件について口を出すことはありませんでした。

そして、彼は言いました。

「10万貫ともなると鬼神(幽霊や妖怪の類い)すらも意のままにできる、これを受け取らなければ、きっと災いが降りかかるかもしれない、この件に口を出すのはやめよう」

出典《幽閑鼓吹・巻五十二》

《幽闲鼓吹》卷五十二:“钱十万可通神矣,无不可回之事,吾惧祸及,不得不止。”

今回の故事成語である「钱可通神」( qián kě tōng shén )の故事は、唐の時代に張固によって著された『幽閑鼓吹』という唐末期の逸話が収録された書に登場します。

この『幽閑鼓吹』には26の逸話が載っており、当時の詩人や官吏などの人物の表舞台に出てこない話が記録されているとして歴史的にも非常に価値の高い書のひとつとされています。

百度百科 -「张延赏判狱」 では原文の解説と現代語訳が読めますのでどうぞ。

ちょっと深掘り

『幽閑鼓吹』の作者である張固という人物は、生没年が不詳とされていてあまり詳しいことは分からないのですが、現在の河北省出身の人で、「金部中郎」という官職に就いていたようです。

「金部中郎」は「きんぽうちゅうろう」または「きんぶちゅうろう」と読み、納められた税がきちんと規定された量に達しているのかを監査する役割をしていたので「金部中郎」は数学に関する知識(算道:さんどう)が求められていたようです。

さて、この「钱可通神」の「通」についてですが、 「“钱可通神”的“通”是“通过”吗?」 のブログ記事によると、「通」は「通す、通ずる」という意味ではなくて、「买通」( mǎi tōng )=「買収する」という意味になるようです。

どんな人にも害を及ぼすことができる神すらも買収できる「十万貫」という大金を受け取らないと言うことは、いつしか自分に何かしらの災いが降りかかるかもしれないということで、張延賞はそれ以上、事件を追及するのをやめてしまったというわけです。

ま、個人的にはあえて断ることによって値を吊り上げたのではと思っているのですが・・・・・・。

ちなみに、十万貫の「贯」( guàn )についてですが、これは「銅銭1000枚」のことを表しています。

銅銭1枚は「1文」というので、「1000文銭=1貫」ということになります。

銅銭は真ん中に四角い穴があいていたことから「方孔钱」( fāng kǒng qián )とも呼ばれていて、銅銭1000枚にひもを通したものが「1貫」または「1吊」( diào )となります。

といういうことは、「10万貫」というのは、ひもを通した銅銭1000枚の束が10万本もあると言うことになりますから、かなりの金額と重さになります。

ちなみに、この「钱可通神」には「钱能通神」( qián néng tōng shén )「钱能通鬼」( qián néng tōng guǐ )という言い方もあるので、ぜひ一緒に覚えてみてくださいね。

最後に、この話の主人公である張延賞ですが、「目不识丁」の記事に登場する張弘靖の父親になります。

教養がないなどを意味する中国語の故事成語である「目不识丁」については以下の記事「目不识丁」にまとめてありますので、ぜひ読んで見てくださいね。

例文

这是一个钱可通神的时代。

(これは地獄の沙汰も金次第でどうにでもなる時代だ)

真是钱可通神啊!!

(まったく世の中お金がすべてだよ!)

類義語

有钱能使鬼推磨 ( yǒu qián néng shǐ guǐ tuī mò ):お金があれば鬼に臼をひかせることもできる、[転]地獄の沙汰も金次第

参照

『幽閑鼓吹』(維基文庫)

「张延赏判狱」(百度百科)

“钱可通神”的“通”是“通过”吗?

英語や韓国語での言い方

・英語

Money talks. :お金がものを言う

mommonism:拝金主義、黄金万能主義

・韓国語

돈만 있으면 귀신도 부릴 수 있다. :金さえあれば鬼神も操れる(使える)

돈만 있으면 두억시니도 부릴 수 있다. :金さえあれば夜叉も操れる(使える)

돈만 있으면 귀신도 사귄다. :金さえあれば鬼神も付き合う

ちょっと意味は違うかもしれませんが

황금만능주의:黄金万能主義、拝金主義

배금주의:拝金主義

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